『僕とぼく』 妹の命が奪われた「あの日」から 日本中を震撼させた「佐世保小6同級生殺人事件」から15年。『謝るなら、いつでもおいで』の著者である川名さんが、被害者の2人のお兄ちゃん達を取材した本です。 理不尽な事件が、どんなに家族の人生を壊したか。でも、そこから、少しずつ二人は生活を積み上げていきました。 支援員I |
『僕とぼく』 川名 壮志 著 (新潮社1500円+税) |
『セルフケアの道具箱』 ストレスと上手につきあう100のワーク カウンセラー歴30年の著者が、メンタルの不調から回復する方法を簡単に示した本です。イラストが多くて読みやすく、すぐに使える、傷ついた心の癒し方がたくさんでてきます。 苦しい、つらい、眠れないとき、ひょっとしたら参考になるかもしれません。 支援員 I |
『セルフケアの 道具箱』 伊藤絵美 著 (晶文社1600円+税) |
『なぜ君は絶望と闘えたのか』 本村洋の3300日 光市母子殺害事件の記録です。 1999年4月、光市の女性と11ヶ月の赤ちゃんが、18才の少年によって殺害されました。残された夫である当時23才の本村洋さんは、「犯罪被害者の権利確立」のためにマスコミの矢面に立ち、法律を変えるために奔走しました。現在、被害者の遺族が加害者の法廷に遺影を持ち込むことができるのも、被害者が刑事裁判に参加できるのも、本村さん達の血の滲むような努力のおかげです。 被害者を取り巻くあまりの理不尽に、何度も涙しました。可愛らしかったお二人のことを思うと、私も無念でなりません。 なぜ、本村さんが絶望と闘えたのか。多くの方が本村さんを支え、また、亡くなってしまったけれど、奥様と、お嬢さんが、お二人への思いが、きっと、本村さんを支えたのだと思います。 支援員 I |
『なぜ君は絶望と 闘えたのか』 本村洋の3300日 門田髀ォ 著 (新潮社1300円+税) |
『いいタッチわるいタッチ』 だいじょうぶの絵本 性的虐待から子どもの「心とからだ」を守るため、大人は何を教えたら良いでしょうか。この絵本は、「くちと水着でかくれるところは自分だけの大切なところ」と、子どもにプライベートゾーンを分かりやすく教えてくれます。 小さい子どもが自分を守るため、ノーが言える知識を持って欲しい。そのために、大人が読んで子どもに手渡していただきたいです。 |
『いいタッチわるいタッチ』 だいじょうぶの絵本 安藤由紀 著 (復刊ドットコム2000円+税) |
『ストーカー』 「普通の人」がなぜ豹変するのか ストーカーに悩む人にも、ストーカーを止められない加害者にも読んでもらいたい一冊。 VSCOに講演に来てくださった小早川さんが、新刊を出されました。講演で話された 「条件反射制御法という治療法を発見した千葉の下総精神医療センター平井愼二先生とお目にかかることができて、まさにその部分を治療するという期待っていうものを、ある種確信に近い期待を私は抱くことができました。 現在今私はその先生のところにストーカー行為をした人を入院してもらっています。経過が素晴らしく良いのでいつか発表したいと思うんです。」の言葉そのままに、ストーカー加害者の治療が成果をあげています。 支援員I |
『ストーカー』 「普通の人」がなぜ 豹変するのか 小早川明子 著 (800円+税) |
『あなたに伝えたいこと 性的虐待・性被害からの回復のために』 性的虐待や性被害を受けた10代の子どもに向け、被害からの回復の方法を提案する書籍である。日本語版イラストが分かりやすく要点をまとめており、ぱらぱらめくるだけでも助けになる。 性被害を受けると、被害者である子どもは、恐れや混乱、悲しみ、怒りの気持ちから、自分が安全ではないと感じたり、自己嫌悪をいだく。被害の体験者である筆者は、「性暴力はあなたのせいではない」「ひとりで問題に取りくまないで」「自分だけで考えないで」と主張する。また、被害者のためにたくさんの選択肢を挙げる。それらから被害者が自分で選択し決定をすることが、自分自身の力を取り戻し、本来の自分自身になれる一歩だと。 被害にあった子どもたちの体験談も多く取りあげられている。性的虐待・性被害相談できない子どもたちだけでなく、大人の被害者、また、子どもと関わる大人達にも読んでいただきたい。 支援員 I |
『あなたに伝えたい こと 性的虐待・性被害からの回復のために』 シンシア・L・メイザー K・E・デバイ 著 野坂祐子・浅野恭子 訳 (誠信書房、3600円+税) |
『子どもが被害にあったとき』 普通に暮らしていても、いつ、大事な人たちが犯罪被害にあうかも知れない現代。子どもが、もし、犯罪被害にあったら周囲の大人はどうしたらよいかを、分かりやすく紹介した本。 子どもの被害の一般的知識、被害にあった子どもにどんな言葉をかけたらよいか。どのような配慮が必要か。また、周囲の大人のメンタルヘルスまで。親や子どもたちと関わる大人達が、ぜひ知っておいて欲しい知識を読みやすくまとめた一冊です。 支援員 I |
『子どもが被害に あったとき』 窪田陽子・村本邦子 著 (三学出版、952円+税) |
『死刑基準』 10年以上前、私がVSCO支援員の研修を最初に受けたとき、犯罪被害に遭った被害者の現状に本当に驚いた。テレビで報道される犯罪のニュース、好きで観ていたサスペンスドラマでは、全く触れられない被害者の実情にショックを受けた。 これは、非常におもしろいサスペンスであるが、同時に殺人被害者遺族の心情がとても丁寧に描かれている。犯罪に遭うと、今まで信じていた安全・安心が根底から崩れてしまう。足下の地面が抜けてしまったように、社会が、人間が信じられなくなってしまう。しかし、被害者のこのような大変さはあまり報道もされない。 私達VSCO支援員は、犯罪被害者の側に立って、その大変さに寄り添い、警察、医療関係者、弁護士などの専門家と被害者を繋ぎ、市役所などにも一緒に出向いて被害者や遺族の抱える問題の解決のために努力している。犯罪被害者の現状も、VSCOのような犯罪被害者を支援する団体のことも広く知られていないが、この小説を読んでいただいて、犯罪被害者の事を理解していただきたいと思う。 支援員 M |
『死刑基準』 加茂 隆康 著 (幻冬舎文庫、724円+税) |
『13歳、「私」をなくした私』 -性暴力と生きることのリアル- アルコール依存、強迫症状、制御できない性行動・・・ ”あの日”から今日まで、私に起きたことのすべて 加害者は、父 私がなくしてしまったのは、自分自身だった。空が美しいと思えたり、季節の移り変わりを感じたり、好きな人に胸をときめかせたりする時間の代わりに私が得たのは、何を見ても無感覚で空っぽな感情、男性というだけで恐怖心がわき上がってくる心、自分が生きているかも死んでいるかもわからない凍り付いた感覚だった。 あなたは私に何をしたの? |
『13歳、「私」をなく した私 −性暴力と生きること のリアル− 』 山本 潤著 (朝日新聞出版、 1400円+税) |
『謝るなら、いつでもおいで』 2004年、毎日新聞佐世保支局長の小学6年生のお嬢さんが、同級生の少女に学校内でカッターナイフで刺殺されました。佐世保支局で新聞記者として働き、被害者のさとみちゃんとも、中2のお兄ちゃんとも親しい関係だった著者は、取材する立場と、被害者家族と近しい人間という立場の板挟みになりながら、加熱する報道の渦中にいました。 この本は、10年をかけて、「なぜ、さとみちゃんは殺されてしまったのか。」という問いを解き明かすために、加害者の父親、被害者の父親、被害者の兄にも丁寧な取材をしたものです。 著者は、事件後すぐは、被害者遺族と距離を置いてしまいます。被害者遺族の気持ちを受け止めていたら、取材をする立場の自分を保つことができなかったからです。 私は、VSCOの支援員として10年、ほそぼそと、犯罪被害者支援にかかわってきました。弁護士でも、医師でも、警察でもない支援員に何ができるのだろうかと、考えてきました。 この本を読んで、支援員は、被害者と利害関係のない立場で、被害者と同じ犯罪の素人として、被害者や被害者遺族に寄り添い、その思いを、積極的に受け止め、そして、必要に応じて専門家と被害者をつなぐ人であると思いました。 被害者の当時中2だった兄は、高校生になってからうつ状態に近い精神状態になります。ずっと、ふたをしてきた自分の思いがふきだしてきたのです。しかし、長年の葛藤の末、加害者少女に対して「謝るなら、いつでもおいで」と、いう言葉をかけたいと言います。 当時、腫れ物にさわるようにされていた被害者の兄に、私たちのような支援員が直後から寄り添うことができていたらどうだったのだろうと考えます。 著者の読みやすく丁寧な文章に、人間の気持ちを文章化することの重要性を感じました。 支援員 I |
『謝るなら、 いつでもおいで』 川名 壮志著 (集英社、1620円) |
『私は絶対許さない』 わずか15歳、中学三年生の少女が、正月にこんなにも過酷な人生の幕開けを迎えるなんて。驚きそのもの。吐き気をも要すほどの恐さ。とても続けてぺージをめくることができなかった。 支援員 F |
『私は絶対許さない』 雪村 葉子著 (ブックマン社、1512円) |
『「ストーカー」は何を考えているか』 「ストーカー問題の真の解決とは、『加害者が加害行為を止め、相手との問題から離れ、自らの持つ根源的な動機(孤独と弱さ)や病態(依存症)に気づき、それから開放され、新たな方向に歩き出すこと』です」(本文中より) ストーカー規制法に先駆け、「あなたがストーカーになる日」(廣済堂)、「こういう男とつきあってはいけない」(マガジンハウス)を世に送り出してきた著者が、被害者と加害者、双方のカウンセリングを行う立場から、なぜストーキングするのか、危険度、対処法を詳しく解説。 自身もストーカー被害者であった過去を持つ著者。 ストーカーに対する冷静な分析と、被害者には自分の人生を邪魔する者と闘う決意が必要、という厳しい言葉の背後に、ストーカーに悩む誰もが暗いトンネルから抜け出し、希望の「芽」を探し出してほしい、という著者の真摯な願いが垣間見える。 誰もが当事者となる可能性のある現代、被害を防ぐために、そしてストーカーにならないためにも、ぜひ読んで頂きたい一冊。 『「ストーカー」は何を考えているか』 小早川 明子 著 (新潮新書、778円) |
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『性犯罪報道』 読売新聞の社会部記者達が、性暴力の深刻な実情を懸命な取材により、直視している。 その話をしてくれる被害者は、まだ少なく、これは沈黙の被害者達の氷山の一角に過ぎず、私達の身近にいる子供にも、大人にも起こりうることである。被害者達のその後の人生は、生き地獄のようで、心の殺人に遭ったとさえ言われる。 私達は、この現実をまず「知ること」から関心を持ち、次に何をするべきか考え「行動すること」である。そのことが、私達VSCOのような支援組織への協力・参加につながり、さらには性犯罪を裁く裁判員裁判で求刑を上回る判決が出始め、市民が「司法の常識」に「ノー」を突きつけた結果に通じていくのである。 VSCO支援員 S 『性犯罪報道』 読売新聞 大阪本社社会部 著 (中公文庫、648円+税) |
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『性犯罪被害とたたかうということ』 半数を占める知人からの被害、被害者を追い詰める裁判員裁判…。 (朝日新聞出版、1260円) |
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『性暴力』 あなたが、家族が、そして恋人が、 性暴力にあったらどうしますか 心の痛み、苦しみを超えて語られる真実 坂田記念ジャーナリズム賞特別賞受賞の新聞連載を書籍化 大反響を呼び、問い合わせが殺到した新聞連載。 誰も語らなかった性犯罪の実状と真実が、渾身のノンフィクションになりました。 『性暴力』読売新聞大阪本社社会部 著 (中央公論新社、1575円) |
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『私たちは、性犯罪被害者です』 −実名で告白する、「レイプ・性虐待の恐怖」と「克服する勇気」 忌まわしい過去と現実に真正面から向き合い、 自分の未来のために闘う。 知ってもらうだけでいい、 性暴力被害者たちの魂の記録。 この本には、若いころにレイプされたり、性虐待をされたり、近親姦を体験した人々のさまざまな、そして生々しい声が詰まっています。彼らは、どうやって自分が犠牲者である苦しみを克服したのか、そしてどうやって人生を再出発したのか、その経緯を驚くほど率直に語っています。 心の回復を果たした彼らの凛とした顔を見てください。その声に耳をかたむけてください。そしてあなたが傷ついた人間だとすれば、この本を心の回復へ向かう旅の道標にしてください。 『私たちは、性犯罪被害者です』キャロライン・リーマン著 小西敦子訳 (青志社、1400円+税) |
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『いじめの中で生きるあなたへ』 −大人から伝えたい「ごめんね」のメッセージ 「いじめは子どもたちのせいじゃない!私たち大人が悪いのです。」 一人娘をいじめで亡くした母が、全国10万人の子どもたちに直接語りかけたメッセージ ○自分の言葉であいてが傷ついてしまったらどうする? ○「いじめられる側にも問題がある」本当にそうなの? ○「やられたらやり返してこい!」それって正しいこと? 心の内側にある答えを、一緒に探しましょう 「優しい心が一番大切だよ」 人と人がつながるとき、 何にも代えがたく一番大切なもの、 それが「優しい心」なのだと思うのです。 子の言葉の輪がどんどん大きく広がっていったら、 きっと優しいあたたかい社会になるはずです。 『いじめの中で生きるあなたへ』小森 美登里著(WAVE出版、1365円) |
『わが子をいじめから守る10カ条』 いじめ問題解決を目指すNPO法人理事長が語る本当 にすべき10のこと あなたは子供の危機を見逃していませんか? いじめ対応の落とし穴を回避し、徹底的にわが子を 守るための10か条 ○「がんばれ」と言ってはいけない ○親子の信頼関係を過信しない ○不登校や転校で安心しない ○いじめによる心の傷を甘くみない ○子どもを加害者にしない 『わが子をいじめから守る10カ条』 武田さち子著(WAVE出版、1365円) |
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『性犯罪被害にあうということ』 あるシンポジウムで、発言する機会を与えられた。 実名を出し、にっこりと挨拶をして、 性犯罪被害者とは・・・・と自分の経験を話した。 自然なことだと思っていたのに、なぜかその反応は大きかった。 2000年8月31日、性犯罪被害にあった。 生まれてから24年間、住み慣れた街で。 その日から変わってしまった身体・考え方やものの見方、 家族や恋人・友人との関係・・・・・・。 被害者にしか語れないリアリティー。 『性犯罪被害にあうということ』小林美佳著(2008・4・30発行、朝日新聞社出版、1200円+税) |
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